11月2日(土)、3日(日)に「
ゆるキャラグランプリ2019 inしあわせ信州 NAGANO」が長野市オリンピック記念アリーナ・エムウェーブ特設会場にて開催され、日本全国からゆるキャラが集った。
「ゆるキャラグランプリ2019」では、8月1日から10月25日にかけてインターネット上で全789体に対して事前投票が行われ、長野県の現地での決選投票でもって、グランプリが決定。
今年、見事にグランプリを獲得したのは、長野県のPRキャラクター「
アルクマ」(ご当地部門)と、ショートアニメーション/バーチャルYouTuber活動から突如のゆるキャラ化を果たした「
オシャレになりたい!ピーナッツくん」(企業・その他部門)となった。
ゆるキャラGP史上初、VTuber史上初──ピーナッツくんとは何者なのか?
ピーナッツくんは、YouTube上で配信される自主制作ショートアニメ『
オシャレになりたい!ピーナッツくん』の主人公。2017年7月4日に開始。
開始当初は再生数に伸び悩んでいたが、2018年ごろよりブームに乗る形でVTuberを自称しはじめ、兄妹チャンネルである「
甲賀流忍者!ぽんぽこ」(現在は「ぽんぽこちゃんねる」)を開設し、「
ぽこピー」として両チャンネル共に人気を獲得。
現在では、VTuberシーンのお祭り的な立ち位置となっている24時間生配信企画や、実写と2D/3Dを交えたVTuberの枠にとらわれない動画投稿によって唯一無二の存在感が多方面から評価されている。
そんな中、2019年7月2日に自腹で100万円をかけて制作したという着ぐるみを発表。「
ゆるキャラグランプリに、VTuberからの黒船が到来だ!」と高らかな宣言を上げ、ついにゆるキャラであることも自称しはじめることとなる。
ネット投票における中間発表でもピーナッツくんは「企業・その他部門」の首位を快走していたが、実際はゆうちょ銀行のキャラクター「
ペイレンジャー」や宇佐美鉱油のキャラクター「
うさっぴぃ」らと熾烈な争いが繰り広げられており、ファンらは毎日の投票結果に一喜一憂していた。
「ゆるキャラグランプリ」において、VTuber出身のキャラクターがグランプリを獲得するのは初。もちろんVTuberシーンにとっても、ゆるキャラとして活動するVTuberは他に事例がなく、名実ともに、双方のシーンにとって極めて特異的な存在となった。
「ピーナッツくん」という生きる伝説について深く知る
米村 智水
執筆
/ KAI-YOU CEO / Producer / Editor
KAI-YOU inc. CEO. 1986年生まれ。法政大学文学部日本文学科卒業。出版社での書籍編集業務や、大手SNS運営会社でWeb/コミュニティディレクター等を経験し、2011年にKAI-YOU inc. を創業。2013年にKAI-YOU.netをリリース。様々なポップカルチャーに関連するプランニングやマーケティング、プロデュースを行う。編集記者としては、インターネットやストリートなどで発生するUGCやアマチュア文化に強い関心を持ち、ジャンルレスに取材・編集・研究を行う。
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