村上隆とは、1962年生まれの現代美術家・ポップアーティスト・有限会社カイカイキキ代表取締役社長。出身大学は東京芸術大学。
作品制作を行う傍ら、芸術イベント『GEISAI』プロジェクトのチェアマンを務め、青島千穂等も所属するアーティスト集団・カイカイキキ(Kaikai Kiki)を主宰。若手アーティストのプロデュースを行う等、活発な活動を展開している。なお同集団はニューヨークにも版権を管理するエージェントオフィスを有している。
2016年8月現在、Twitterのフォロワー数は11万人以上・Instagramのフォロワー数は23万3,000人以上・facebookページのフォロワー数は1万4,000人以上。
日本的・アニメポップ的な作風の裏には、日本画の浮世絵や琳派の構成に影響されている部分も強い。日本画のフラット感・オタクの文脈とのリンク等といった現代文化のキーワードが含まれている。
なかでもアニメ・フィギュア等といったサブカルチャー系の題材を用いた作品が有名。アニメーター・金田伊功の影響を強く受けており「自分の作品は金田の功績を作例として表現しているだけ」という旨の内容を話したこともある。
また、芸術概念「スーパーフラット」を提唱している。日本の消費文化独特の浅はかな空虚感をはじめ、国内での様々な時代の平面絵画・アニメーション・ポップカルチャー・ファインアートやキャラクター文化といったものを示すときに使用する言葉である。
2000年-2001年には同名の展覧会・スーパーフラットも開催している。
その内容は現代美術を中心に、日本をはじめとするアジアの骨董やヨーロッパのアンティーク、現代陶芸や民俗資料にまで及ぶ。既存の基準やヒエラルキーを超えて、村上隆の美意識と価値観で選ばれた作品・オブジェ群の一部約400点が、地域や流派といったカテゴライズをとりはらい、感覚的、あるいは機械的に並列することで「スーパーフラット・コレクション」の意味について考察する内容となっている。
2015年10月には約14年ぶりの国内個展・村上隆の五百羅漢図展が六本木・森美術館にて開催された。世界の絵画史上最大級である高さ3メートル・全長100メートルに及ぶ巨大絵画『五百羅漢図』を日本初公開した。
さらに2016年1月30日(土)より、横浜美術館にて村上隆のスーパーフラット・コレクション―蕭白、魯山人からキーファーまで―を開催。村上隆がこれまで貯蔵していた国内外の膨大な美術品の中から、約5,000点以上からなる美術コレクションを展示。本人初のコレクション展となっている。
モノグラム柄の上からキャラクターをプリントしたアイテムや、マルチパターンに目玉を取り入れた『EYE LOVE SUPER FLAT』等を発表。
2013年、映画『めめめのくらげ』で初監督・原案・キャラクターデザインを務めた。小学生の少年・正志とくらげのような不思議な生き物・ふれんどの友情を描いた作品である。
なお同作品については以下のように話している。
村上さんは「映画は一番やりたい物作りだった。映画のグラマー(文法)が分からないので、大変な思いをした。執念によって完成した」と初監督映画への思いを語った。
村上隆:母校・東京芸大で講義 「映画が一番やりたかった」 - MANTANWEB(まんたんウェブ)
村上隆といえば、人気デュオ・ゆずの『Going』『HOME』『LAND』等といった作品のジャケットを思い浮かべる人も多い。
お花は村上隆の代表的なモチーフであり、度々作品の発表や展示会(六本木ヒルズ『村上隆のOHANA-OHANA-OHANA』)、カフェとのコラボ(六本木ヒルズ『お花カフェ』)も行われている。
秋田の共同醸造ユニットNEXT5とのコラボレーションにより、日本酒を発売。オリジナルボトルで価格は3,500円、5,000本限定製造となっている。
庵野秀明が総監督を務めた『シン・ゴジラ』公開を記念して実施された「ゴジラ対エヴァンゲリオン」プロジェクト第3弾として手掛けた作品。伝統的な日本絵画風のタッチで、ゴジラとエヴァンゲリオン初号機を描いている。
また第1弾・第2弾では『シン・ゴジラ』のコンセプトデザイナーであり『青の6号』『巌窟王』で知られるアニメ監督・前田真宏、怪獣絵師の異名で知られるイラストレーター・開田裕治らとのコラボ作品を展開している。
記事アクセスランキング
同じカテゴリーのキーフレーズ
ご利用にはログインが必要です
コメントを削除します。
よろしいですか?