レジェンド格ゲーマー梅原大吾のオーディション「俺を獲れ」波乱の現場レポ

ズラリと揃ったのはギラついた目をした若手格ゲープレイヤーたち

前半の一般枠のオーディションを終えて、続いてスタートしたのは格ゲーマーたちのオーディション……ではなく、対戦カード決めであった。

18名まで絞られた格ゲーマーたち。彼らを1人ずつ呼び込み、これまでの格ゲー歴を含めたプロフィールや『ストリートファイター6』でのランクポイント、『俺を獲れ』に参加した理由と達成目標についてアピールしていくことに。
【俺を獲れ】女性初プロライセンス保持者にゃんぴ登場!格ゲー界の重鎮こく兄に圧をかけられてしまう【梅原大吾】【ウメハラ】
挑戦者のほとんどが「大会出場のため、生活費をカバーしてほしい」と訴えかけていたわけだが、それにはもちろん理由がある。

今年8月から世界各国・地域を順次回っていく『ストリートファイター6』の公式世界大会『CAPCOM Pro Tour 2023(CAPCOM CUP X)』が開催予定となっているが、その優勝賞金は史上最高額の100万ドル(約1億3400万円)であり、賞金総額200万ドル(約2億6800万円)以上だと発表されている。

2023年2月19日に行われた『ストリートファイターリーグ: ワールドチャンピオンシップ 2022』(SFL)では日本代表チーム「Good 8 Squad」が見事チャンピオンに輝き、優勝賞金8万ドル(約1000万円)が贈られている。

世界的にもかなり層が厚い日本の格ゲーシーンの中で時間をかけて揉まれつづければ、予選を突破し世界大会上位へと進出できる実力をつけることもできるかもしれない。

加えて『REJECT FIGHT NIGHT』『第1回 Crazy Raccoon Cup Street Fighter 6』といった大会を見ても、簡易的なボタン操作でプロとも渡り合えるモダンモードでプレイし始めたプレイヤーが新たに国内シーンの大会で猛威を振るう可能性はあるだろう。実際、REJECTに所属するハイタニさんは、アメリカで開催された『EVO 2023』にモダンモード・春麗で挑み、世界トップ6に入るという実績を収めた。

日本大会は12月上旬に開催予定であり、残り4か月でどうなっていくか、予想するのは難しい。

こういった要因を考えてみれば、生活費を捻出するための仕事時間すらも惜しくなる気持ちも当然だろう。

梅原さんも、オーディション企画のきっかけは『SFL』に出場できない格ゲープレイヤーたちを集めようとしていたからだとコメントを残している。血気盛んな気鋭プレイヤーたちを集めるにはこれ以上ないタイミング、実際に鼻息の荒いプレイヤーが集まったのだ。

名だたる猛者たちの対戦カードが続々決定

11歳でこの日最年少だった格ゲー勢のレオさん

格ゲープレイヤーのオーディションをすることで期待されるのが、未来のスタープレイヤーが生まれることだ。

先述してきた『REJECT FIGHT NIGHT』『第1回 Crazy Raccoon Cup Street Fighter 6』では、格ゲーコミュニティ外からの有名ストリーマーが参加したことが注目を集めた要因の一つとなった。

事実、梅原さんも両大会の盛り上がりについて「嬉しいような、悲しいような。地道に僕らが積み上げてきたもの以上に、有名ストリーマーの影響でこんなに一気に広まるんだな」と、ストリーマーやバーチャルYouTuberの影響力を痛感していた。

さらに「ストリーマーの人たちがこれからも『スト6』をやってくれれば嬉しいけど、(ストリーマーらに)頼ってはダメだよな」とも答えていた梅原さん。

このまま『ストⅥ』が盛り上がり続けるには、格ゲーコミュニティ出身のストリーマーがおのずと求められ、格ゲーコミュニティを盛り上げる新たな格ゲー世代・人物の台頭は、コミュニティ外に広がるさまざまなシーンとの繋がりを呼び寄せるはず。

このオーディションは、言わばそこまで到達する人材を見つけるための機会創出でもある 実際集まった格闘ゲーマーはというと、格ゲーファンにとっては名前が知れている面々もズラリ。三太郎さん、コウセイさん、Nobleさん、Nyanpiさん、トラボさん、ササモさんら、近年で勢いのある若手プレイヤーが顔を揃えている。 特にササモさんは、現在『SFL』に参加している実力者でありながら、自身のブラジル国籍との兼ね合いで活動が非常に難しいことを告白。

「生活費の援助」「自身のコーチング」を希望する挑戦者が多い中、「国籍取得のための審査費用を援助してほしい」という痛切な願いは、梅原さんやこく兄さんからの支持をあつめ、配信を見ていたリスナーの心を揺らした。
突如現れたササモの切実な願いと夢「国籍を奢って頂きたい」
この日は後日行われるトーナメントに向けて対戦カードを決めることになっていたが、腕利きの若手プレイヤーを前にして、18人のうち何人かの挑戦者は土壇場で辞退してしまう格好となった。 今後は勝ち上がっていくことで、自分の実力をアピールできるという単純明快な流れだ。

彼らが実際どのように対戦していくのか、5人の審査員が彼らをどう見るのか? 8月26日に期待しよう。

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